農業経営の法人化が進む中、「法人名義で農地を取得したい」という相談が増えています。しかし、法人であっても自由に農地を購入できるわけではありません。
法人が農地を取得するための1つの方法として、農地所有適格法人という制度があります。今回は農地所有適格法人について解説していきます。
農地所有適格法人とは?
農地所有適格法人とは、農業経営を行うことを目的として農地の権利を取得できる法人をいいます。
法人が農地を取得する場合も、個人で取得するときと同様、市の農業委員会(農地法第3条)の許可が必要となりますが、作成書類や手続きが多く要件もより厳しくなっています。
以前は「農業生産法人」と呼ばれていましたが、平成28年の農地法改正により現在の名称へ変更されました。
農地所有適格法人の要件
①法人の形態
・株式会社(公開会社を除く)
・持分会社(合名会社・合資会社・合同会社)
・農事組合法人
②事業内容について
・主な事業が農業…全ての売上高に対して農業売上高が半数を超えていること
⇒農畜産物の製造や加工、販売など農業に関する事業なども含まれます。
③議決権の要件
・農業関係者の議決権の合計が半数を超えていること
④役員の要件
・役員の半数以上が農業従事者であること
・役員または重要な使用人(所長などの責任者)が1人以上農作業に従事していること
農地取得時に①~④を満たせばいいわけではなく、その後も継続的に要件を維持していく必要があります。
申請の流れ
①法人の要件を満たしているか確認
②農業委員会に相談
③書類作成・申請
④審査
⑤許可
注意点
許可が出て農地を取得した後は、毎事業年度終了から3か月以内に農業委員会へ【農地所有適格法人報告書】を提出しなければなりません。事業計画や売上、農業(農作業)に従事した日数など、詳しい記載が求められます。
※万が一報告を怠った場合、30万円以下の過料が科される可能性があります。
まとめ
農地所有適格法人として農地を取得するためには、要件をきちんと満たした上で申請する必要があります。当事務所では申請から許可後のサポートまで対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
